内容紹介
今回のCurrent Organ Topicsでは,近年大腸癌で注目されているいくつかのテーマについて解説していただいた。大腸癌におけるバイオマーカーの解析は今や大腸癌の治療薬選択に不可欠となっている。とりわけ,抗EGFR抗体薬であるcetuximab(Cmab)やpanitumumab(Pmab)においてはEGFR下流へのシグナル伝達経路に存在するRASの遺伝子変異が重要な効果規定因子となっている。当初majorな変異が認められる領域であるKRASのexon 2のみについて解析されていたが,その後の研究によりKRASの他のexonやNRASの変異によっても治療効果に影響を与えることが報告されるようになった。さらに,より下流に存在するRAFの変異や,PI3 kinase経路の分子による治療効果予測や個別化治療への応用も進められている。こういった日進月歩の大腸癌バイオマーカー研究に関して,愛知県がんセンターの谷口浩也先生から最新の情報を含めて解説いただいた。
目次
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癌と化学療法 41巻11号 2014年11月号トップへ
【Current Organ Topics】Lower G. I./Colon and Rectum Cancer大腸癌
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▶総括…寺島 雅典