内容紹介
脳動脈瘤に対する血管内治療は、1990年に開発されたGuglielmiDetachable Coilで本格的に始まった。すでに破裂脳動脈瘤では開頭クリッピング手術より勝ることが示され、我が国でも年々増加の一途をたどっている。しかし、大型のものやネックが広いものでは、しばしば脳動脈瘤の遅発性再開通が生じることが知られている。そこで、コイルをより多く脳動脈瘤内に留置するためにネック部をカバーする脳動脈瘤専用の自己拡張型ステントが開発された。我が国では2010年にEnterprise VRD(Codman)が、2012年にNeuroform EZ(Stryker)が承認され、本格的なステント時代の幕が開いた。いずれも頭蓋内動脈用に専用に開発された自己拡張型ステントで、非常に薄いニチノールのチューブをレーザーカットし、3Fr程度の細いデリバリーシステムに収められている。ステントのストラットが血管への密着性を重視して一部で離れているオープンセルタイプ(Neuroform)と、管腔構造を維持することを重視したクローズドセルタイプ(Enterprise)は、それぞれに利点と欠点を有している(図1、表1)。
目次
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Rad Fan (10月臨時増刊号) 12巻 12号 トップへ
【DIVISION 3】脳神経、頭頸部領域のIVR
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□My Bookmark 私のお気に入り製品
▶脳動脈瘤塞栓術支援用ステントEnterprise VRD(Codman)、Neuroform EZ(Stryker)
坂井信幸(神戸市立医療センター中央市民病院、総合脳卒中センター)